広島かきと自然環境
広島県でかきの養殖が盛んになったのは、次の条件を満たしているからです。
島々に囲まれ、波が穏やかなこと
広島ではかきの養殖に、竹で作られた筏が用いられています。波が穏やかでないと、筏がしゃくられ、育てたかきが海底に落ちてしまいます。
その点、島々に囲まれた広島湾は、波が穏やかで筏が壊れにくく、養殖するのに適しているのです。
かきの餌が豊富なこと
広島湾では、太田川から運ばれる豊かな栄養分によって、かきの餌となる植物プランクトンがよく育ちます。このため、広島のかきは味の良い高品質なものができるのです。
かきの種が海でたくさんとれること
かきは夏(7~9月)に産卵します。生まれたかきの幼生は、2週間くらい浮遊生活を送った後、岩などの固い物に付着し、一生をその場所で過ごします。
広島湾では、たくさんのかきの幼生が育つため、適当な時期に海へホタテガイの貝殻をつけることによって養殖に必要なだけの種をとることができるのです。
© 2000 (公財)広島市農林水産振興センター水産部
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